バトシーラー日記

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デジタルアナログ極端論の無意味


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大野大先生の神評論の第二段掲載

 

クローズアップ現代「あなたは音楽をどう愛す? ~新・配信ビジネスの衝撃~」(ピーターバラカンさん出演)を見ての所感

先程NHKの「クローズアップ現代」にて「あなたは音楽をどう愛す? ~新・配信ビジネスの衝撃~」の放送を見た

■あなたは音楽をどう愛す? ~新・配信ビジネスの衝撃~
http://www.nhk.or.jp/gendai/yotei/index_yotei_3681.html

これに関して先日の角川会長の「クリエーターズEXPO/プロダクションEXPO」での基調講演の話とも重なる部分が多々あったのでそこも含めて所感をかかせていただく。

、まず番組の内容を大まかに、ざっくりと要約すると

先日サービスを開始した「アップルミュージック」を始め「ストリーミング」(たぶんバラカンさんの指導だと思うが「配信」と使わずに「ストリーミング」という表現を使った。この用法は正しい)を紹介し、同時にCDの売り上げがピーク時と比べ1/3に減ったことが紹介され、激変する音楽のビジネスモデルについて論じられた。

この中でストリーミングの音楽家、アーチストへの分配が極端に少ないことから、次の3つの問題点が論じられた

1、音楽の価値が下がってしまうのではないか

2.音楽家やアーチストの生活が成り立たなくなってしまうのではないか

3、CDピーク時と比べ、アーチストの多様性が失われ、一部のアイドルに偏っている。

の三点が揚げられた、、

ちなみに上記の3、の多様性についてはバラカンさんもおっしゃっていたし私も同感するが音楽に多様性がなくなったのではなく、音楽を広めるメデイアに多様性がなくなったのである。そのためテレビのタイアップのような単純な宣伝プロセスは寧ろ音楽の発展には好ましくない影響を与えるといっていい。それははっきりいってメデイアの責任、である

それに対してアーチストや音楽プロダクションの様々な試みが紹介され、具体的には

1.CD以外のアーチストのグッズ開発
2.ファンとの交流を密接にする
3.有名アーチストを交えたワンコインコンサート(u-strean 入ってる?)
4.アルバム制作のためのクラウドファンデイング

等が紹介され、音楽が無くなることはないので、バラカンさんとともに工夫さえすれば道を切り開くことができる、という言葉で結ばれた。

これに関して私の所感を述べさせていただく

まず先日の角川会長の講演において21世紀のコンテンツ産業が生き残るポイントで2つ重要なポイントがあった。

それは

1.規定を緩やかにすることを希望する「ユーザー」と権利ロイヤルテイ強化を希望する「クリエーター、アーテイスト」とのギャップにどう折り合いをつけるか。

2.オフラインのリアルな世界だけでは勿論だめだがオンラインーのデジタルに偏ってもダメ。両方を使いこなさないと生き残れない

まず1.だが番組でバラカンさんが述べていたように配信やYou tubeそして今回のストリーミングでユーザーの著作権意識は低下し、それを崩すのは難しいとおっしゃっていたが、だからこそカドカワ会長のIP2.0を始め、アーチスト、クリエーターが連帯して現在のロイヤルテイの部分を強化する運動を起こさないといけないだろう。これは一人で、できることではない。みんなが連帯して「自分の生活を守る」意識で取り組まないといけない問題であろう。

そして2.だが、それについて述べる前にまず大前提の話をしなくてはならない。

詳しくは当ブログの以下の記事を読んでいただきたい

■音楽を「広く安く」売る時代は終わった。これからは「狭く高く売る」(ブランド化)時代に
http://kyojiohno.cocolog-nifty.com/kyoji/2015/01/post-5b9d.html

そもそも音楽のサブスクリプションを始めPandoraやSpotifyはいずれもアメリカでは主流になりつつあるが、これが一見音楽市場の主役であるかのように多くのIT関係の記事は書いている。

だが本当にそうだろうか? というのが私の見解である.

実はPandoraやSpotifyはにせよApple Musicにせよ、番組では正しく伝えていたが、ダウンロード=所有するのではなくただ流すのみ

つまり「ストリーミング」というのは有線放送やラジオに近い、いや殆ど同じといっていい

ものは考えようで、メジャーでタイアップという「宣伝手法」を使う時は著作権を放棄しているが、この「ストリーミング」は云って見れば「お金をもらって音楽をプロモーションしてくれる」システムと考えればいい。

それを考えるとアーチストのメインの市場というのはまだ他に開拓が可能である。つまり本当のメインはそのアーチストの音楽の価値をきちんと理解してくれるファン、ユーザーに集中マーケテイングをすればいい。この人たちはCDだろうがアナログレコードだろうがTシャツその他のグッズだろうが公式な商品は何でも買ってくれる層である。つまりアーチストのブランドに対してお金をいくらでも出す人たちである、

その人たちをベースにライブ、クラウドファンデイングといった形でサポートしてもらうことは十分可能である。

つまり

「音楽を広く安く売る時代は終わった」→「音楽は狭く高く売る時代」

に変わったと考えることができる。

それを音楽市場のニッチ化といういいかたもできるし、要は音楽文化の価値がわかる人とそれを理解できない人で両極化する、といっていいのかもしれない。

また旧ドワンゴの川上さんもいっていたが「自分でお金を支払わない」コンテンツに対してはユーザーは思い入れもなくなるし、コンテンツだって真剣には聞かない。これは実際にネットでのコンテンツビジネスをやっている人ならば実感することである。

さて、「ストリーミング」がそういうサービスだという前提で先ほどの角川会長の講演の2.の部分を見てみると昨今の産業の面白い傾向が見て取れる

IT バーチャル     →  リアルな業態、リアルな世界を志向

既存のリアルな業態 → バーチャルな世界、IT技術導入を志向

つまりこれからは
オフラインのリアルな世界だけでは勿論だめだがオンラインーのデジタルに偏ってもダメ。両方を使いこなさないと生き残れない

どういうことかというと

音楽配信音楽配信で必要、ストリーミングもストリーミングで必要、ウエブサイトやSNS, You tubeといったネットツールもおおいに活用すべき。 しかし同時にライブ活動やCD、アナログレコード Tシャツ、ブロマイド等のグッズの商品開発という「リアル」な部分も充実させるべき

その両方を見ないと21世紀は生き残れない、

つまりデジタルが出てきたからアナログは無用、ITのバーチャルが出てきたからリアルな部分は無用ーこういう短絡的な二者択一、白でなければ黒という考え方では生き残れない、

その模様は「クローズアップ現代」でもしっかり描かれていた。インデイーズのアーチストがさまざまな工夫をして生き残ろうとしている様が描かれていた。

ひとつだけはっきりいえることは、これからのミュージシャンは「いろいろと工夫してファンを引き付ける努力をすること」 が非常に重要になる。

音楽業界の体質として「頭を使う事」を極端に嫌う体質、風潮があるがそういう悪習慣はきっぱり捨てることだ。生き残るつもりがあるのならね

文化はわかる人、価値のわかる人がわかってくれればいい、

そういうと独り善がりに聞こえるかもしれないが、でも元来文化というのはそういうものかもしれない。価値の理解できない(理解しようとしない)人間に理解せよといっても確かに無理があるのも悲しいが事実である。

<追記ー番組を見逃した方へ>

全文を掲載したページがありました。
実際にお読みになってお考えいただければ幸いです。